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【初心者向け】社内ネットワーク構築とは? 構築時の手順と注意したいポイントを解説

著者: 情シスマン
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社内のPCやプリンターなどのOA機器をつなぎ、データを共有するためには、社内ネットワークの構築が必須です。最適な環境を構築できれば、業務効率化や生産性向上もできます。

ネットワーク構築は、自社の現状を把握し、適切な機器を用意することが大切です。ネットワーク構築の基本的な知識を理解できれば、ネットワーク構築をしやすくなるでしょう。

〈この記事を読んでわかる内容〉

  • 社内ネットワーク構築の基本知識
  • 社内ネットワーク構築をする手順
  • 社内ネットワーク構築の際の注意点

社内ネットワークの構築を考えている方は、必見です。

社内ネットワーク構築の基本知識

社内ネットワーク構築をする際には、まず基本的な知識を知っておきましょう。以下の項目に分けて解説します。

  • 有線LAN
  • 無線LAN
  • WAN

イーサネットと呼ばれる「有線LAN」

有線LANは、LANケーブルや光回線で機器間を接続して構築するネットワークです。一般的に、イーサネットとも呼ばれます。イーサネットとは、有線LANの通信規格のひとつです。有線LANは安定性と通信速度に優れ、大容量データのやり取りが頻繁にある環境に適しているのが特徴です。

ケーブルを直接つないでいるため、障害物の影響や電波干渉などを受けません。そのため、安定した通信環境を構築できます。データ漏えいのリスクが低いといったセキュリティ面も魅力です。

イーサネット自体にも様々な規格がありますが、以下の4つが普及しています。

  • イーサネット:10Mbps
  • ファスト・イーサネット:100Mbps
  • ギガビット・イーサネット:1Gbps
  • 10ギガビット・イーサネット:10Gbps

これらの中で、現状オフィスで良く利用されているのが、ギガビット・イーサネットです。

Wi-Fiを使う「無線LAN」

無線LANは、電波に変換されたデータを機器間でやり取りするネットワークです。中でも最も利用されているのが「Wi-Fi」です。設置の柔軟性と利便性に優れているためです。ノートPCやタブレットが業務の主体だったり、フリーアドレスを導入していたりする企業と相性が良い環境といえるでしょう。

一方で、電波の干渉やセキュリティの脆弱性に注意が必要です。情報漏えいや無断利用などの被害には気を付けてください。適切な暗号化技術とアクセス管理が無線LAN環境の安全性を保つ鍵となります。

無線LANとは?Wi-Fiとの違いについても解説!覚えおいておきたいIT知識
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離れた拠点間接続をする「WAN」

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WAN(Wide Area Network)は、LANとLANを結んだ広域通信網です。広義の意味では、インターネット網もWANになります。東京と大阪など、地理的に離れた複数の拠点をつなげる際に活用すると良いでしょう。

WANの構築には、VPN(仮想プライベートネットワーク)や専用線などの技術が用いられています。企業がWANによるネットワーク構築をする場合、以下を利用するのが一般的です。

ビジネススタイルに応じて導入を検討すると良いでしょう。

社内ネットワークの特徴とメリット・デメリット

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社内ネットワークを構築する前に、それぞれの特徴とメリット・デメリットを見ていきましょう。以下にわけて詳しく解説します。

  • 有線LANのメリット・デメリット
  • 無線LANのメリット・デメリット

有線LANのメリット・デメリット

有線LANには、以下のメリットとデメリットがあります。

メリット

デメリット

安定した通信を確保できる

セキュリティ面で安全性が高い

モバイル性に欠ける

有線LANは、大規模データ転送や高セキュリティが求められる環境に適しています。例えば、サーバーとの大容量データ通信を頻繁に行う企業などです。

一方で、有線LANには物理的なケーブルの敷設が必要になります。場合によっては、オフィスのレイアウトを変更する必要があるでしょう。ケーブルの故障や老朽化によるメンテナンスも考慮しなければなりません。

安定とセキュリティに優れているメリットはありますが、ノートPCやタブレットなどの端末のモバイル性が失われがちなことは覚えておきましょう。

無線LANのメリット・デメリット

無線LANには、以下のメリットとデメリットがあります。

メリット

デメリット

接続場所を選ばない(モバイル性が向上する)

通信が不安定になりがち

セキュリティ面でやや懸念あり

接続場所を選ばない柔軟性が最大のメリットです。端末とアクセスポイント間はケーブルが必要ないため、オフィスのレイアウト変更や拡張が簡単に行えます。ノートPCやスマートフォン、タブレットといった、モバイルデバイスの利用拡大にも対応しやすい点も魅力です。

一方で、電波干渉やセキュリティの脆弱性がデメリットと言えます。セキュリティ面の懸念を払拭するためには、適切な設計・設定が必要となります。有線LANに比べて通信速度が劣る場合も多く見られます。利便性が高い一方で、有線LANより安定性・速度が劣る傾向にあります。

社内ネットワーク構築をする手順

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社内ネットワーク構築は、入念な準備なしでは最大限の効果を得られません。以下の手順で進めましょう。

  1. 現状を調査して問題点や課題を洗い出す
  2. 利用方針を定めて設計を決める
  3. 運用方法をマニュアル化する

ステップ1:現状を調査して問題点や課題を洗い出す

社内ネットワークを構築する前に、まず現状の調査と問題点を洗い出します。セキュリティ環境についても調査しておきましょう。構築した後にトラブルが発生すると、追加で再構築が必要になります。

既存のネットワーク環境や業務のニーズを詳細に分析してください。例えば、データ転送の遅延やセキュリティの弱点などです。分析を通じて、ネットワークの改善点や新たな要件が見えてきます。普段の業務フローを踏まえて、必要なシステムを検討しましょう。

ステップ2:利用方針を定めて設計を決める

問題点や課題を洗い出せたら、次に利用方針を定めます。業務の要件に基づいて、必要なネットワークの規模や構成を決定しましょう。

システムの設計は、使いやすくシンプルなものがおすすめです。複雑なシステムだと、不具合が起きた時に首服が難しくなってしまいます。例えば、リモートワークの増加に対応するために、外部からのアクセスを考慮した設計をするといった形です。将来の拡張性も考慮に入れ、柔軟に対応できるネットワーク設計を目指しましょう。

ステップ3:運用方法をマニュアル化する

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最後に、ネットワークの運用方法をマニュアル化します。マニュアルがないと、システムトラブルや疑問点が出るたびに、担当者を探さなければいけません。

マニュアルには、日常の運用手順、トラブルシューティング、セキュリティ対策などを入れましょう。例えば、ネットワーク障害が発生した際の対応フローや、定期的なメンテナンスのスケジュールなどです。

もし担当者が変わっても、マニュアルがあればスムーズに業務を引き継ぐことができます。なんらかのトラブルがあっても迅速な対応ができるように、マニュアル化は必ずしておきましょう。

社内ネットワークを構築する際に注意したいポイント

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社内ネットワークを構築する際に、意識したいポイントがあります。特に以下の4点は重要です。

  • 社内ネットワークの種類・規格を慎重に決める
  • 構築に必要な機器を揃える
  • セキュリティ体制を万全にする
  • クラウド活用を見据えてトラフィック管理をする

社内ネットワークの種類・規格を慎重に決める

社内ネットワークを構築する際、ネットワークの種類と規格は慎重に決めてください。将来の拡張性や互換性に、大きく影響するからです。

例えば、将来敵に10G化を進めていく場合は10Gビット・イーサネットを採用する必要がありますし、無線LANを基本とする場合はWi-Fi 6以降のアクセスポイントを採用するべきです。それらによってコスト面も大きく変わります。

適切なネットワーク規格を選び、効率的かつ安定した通信環境を実現しましょう。

構築に必要な機器を揃える

ネットワーク構築には、適切な機器を選ぶ必要があります。例えば、以下のような機器です。

  • ルーター
  • スイッチングハブ
  • アクセスポイント

大規模なオフィスでは、複数の高性能スイッチと強力なルーターが必要になることもあるでしょう。機器選びは、将来的なネットワーク負荷も考慮し、余裕を持ったスペックのものを選ぶことが重要です。

セキュリティ体制を万全にする

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セキュリティは、社内ネットワーク構築の最重要ポイントです。不正アクセスやデータ漏えいを防ぐために、UTMやファイアウォールなどを導入しましょう。また、定期的なセキュリティ監査や従業員への教育も、セキュリティ体制を維持する上で欠かせません。

どのようなリスクに対してどのような対策が必要なのか、慎重に考えていくことが大切です。

脆弱性が起きる理由とは?脆弱性のリスクと対策について徹底解説
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クラウド活用を見据えてトラフィック管理をする

クラウドサービスの活用を見据える場合、トラフィック管理も意識しましょう。クラウドへのアクセス増加に伴い、ネットワークの負荷が高まる可能性があるためです。

例えば、以下のようなケースが当てはまります。

  • クラウドサービスを複数導入した
  • オンプレミスのファイルサーバーをクラウドに置き換えた
  • 会議をWeb会議主体に置き換えた

クラウドへのアクセス頻度が高い場合、回線を圧迫する可能性があります。適切にトラフィックを管理し、快適なネットワーク環境を維持できるよう、事前に想定しておくと良いでしょう。

社内ネットワークは自社にとって過不足なく構築すること

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summaryまとめ

社内ネットワーク構築は、有線LANと無線LANのどちらか、あるいはどちらも採用することができます。それぞれメリットとデメリットがあるため、自社の環境に合った形を選びましょう。

構築する際は、自社の現状を把握することから始めてください。ニーズを正確に理解し、解決できる環境を考えるようにすると、自然と最適なネットワークを構築できます。

近年はクラウドを活用するケースも増えています。どのような環境がベストなのかを慎重に検討し、導入していきましょう。

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