複数の拠点を持つ企業にとって、社内ネットワークの構築にVPNは欠かせない存在といえます。VPNは物理的に距離が離れた場所同士を共通のネットワークでつなぎ、データの暗号化などによって安全な通信を可能にする技術です。拠点などの壁を超えて1つの大きな社内ネットワークを構築できる技術ともいえます。

ここではVPNの特徴や導入のメリットなどについて紹介します。

VPNって何?種類があるの?

VPNはバーチャル・プライベート・ネットワークの略語で、仮想的なLANという意味合いを持ちます。 VPNは本来パブリックなものであるインターネット上に仮想の通信経路を設定し、プライベートなネットワークを構築します。専用線を使って通信を行う形式ではないものの、認証や暗号化を用いて通信内容を保護し、第三者に侵入されることのない安全なネットワークを構築できるのが特徴です。

VPNにはインターネットVPNとIP-VPNの2種類があります。インターネットVPNは一般のインターネット網を使用するタイプのVPNです。 一方IP-VPNは通信事業者が独自に保有する専用回線を使用します。専用回線を使い、さらにラベルによってユーザーごとにVPN網を分けることができるのが特徴です。

VPNを使っている会社はどのくらい?

現在VPNを導入している会社はどれくらいあるのでしょうか。全国の働く男女を対象にアンケート調査を実施しました。

【質問】
社内にVPN環境はありますか?

【回答結果】
ある:37
ない:63

調査地域:全国
調査対象:【年齢】20 - 29 30 - 39 40 - 49 50 - 59 60 【職業】パート・アルバイト 個人事業主 公務員 正社員 派遣社員 経営者
調査期間:2017年07月11日~2017年07月18日
有効回答数:100サンプル

VPNの普及はこれからが本番?

調査の結果、VPN環境が職場に整っていると答えた人は回答者全体の約4割でした。

・中小企業ですが、出先機関があるので、VPNに頼らざるを得ないです。(50代/男性/経営者)

・社員同士でコミュニケーションを業務上とるのに、必要なので。(30代/男性/正社員)

・特に海外出張した際の情報漏洩対策としてVPN環境が設定されました。アクセス先のログも取られており決められた以外の使い方をした方はペナルティがありました。VPNが使えなくなる方やPCが使えなくなる方もいました。(50代/男性/個人事業主・フリーランス)

日々の業務にVPNが不可欠という企業も多いことがうかがえます。
一方、VPN環境がないという企業もかなり多いようです。

・規模の小さい会社なのでVPN環境はないです。(40代/男性/正社員)

・VPN環境がないため、支店間の連絡はメールや電話でおこなっている。(30代/女性/パート・アルバイト)

需要があるのに導入が進んでいないケース、そもそも必要性がないという2パターンのケースがあるようです。

企業の規模や業務内容にもよりますが、複数の拠点を展開するにあたって拠点間の通信におけるセキュリティ向上は重要な問題といえます。今はまだ未導入だったとしても今後VPN環境の導入を検討すべきときがくるかもしれません。

VPNの社内ネットワークでできること

VPNを社内ネットワークに導入することで、複数の拠点を1つの大きな社内ネットワークでつなぐことができるようになります。

距離的に離れた拠点同士をLANでつなぐのは困難です。しかしVPNを使うことで、複数の拠点同士でネットワークを共有し、安全に通信が行えるようになります。複数の拠点でファイルを共有したり、別の支社のネットワークストレージを利用したりといったことができるようになるのです。

さらにリモート接続にすることで在宅勤務者や営業社員が自宅や出張先などから社内のパソコンへリモートデスクトップで接続できるようになり、社外ネットワークとの出入り口を本社にまとめることで、セキュリティ管理がしやすくなるという側面もあります。

VPNの導入は、日々の業務はもちろんネットワーク管理の効率化にも役立つのです。

インターネットVPNは使うべき?導入のメリットは?

VPNのなかでもパブリックなインターネット網を利用するのがインターネットVPNです。インターネットVPNには事業者の専用線を使うIP-VPNよりも運用コストが安いというメリットがあります。

インターネットVPNは専用の通路を利用する通信ではありませんが、パケットをカプセル化するトンネリングや通信内容の暗号化といった技術を使い安全な通信を実現しています。 機密情報をやりとりすることもある社内ネットワークでは通信の安全性が重視されます。セキュリティのことを考えるとメールなどでデータをやりとりするのでは不安です。

そうした不安を解消してくれるのがVPNです。インターネットVPNでもデータを暗号化してやりとりできるため情報漏洩や改ざんのリスクが軽減できます。VPNを利用することでどこにいても安全に社内ネットワークへアクセスできるようになるのです。

VPNを利用したい!費用はいくら?

それではVPNの利用料金はどれくらいかかるものなのでしょうか。VPNの利用料金はそれぞれのサービス事業者、およびVPNの種類によって変わってきます。業者所有の専用回線を使うIP-VPNとインターネットVPNとでは当然かかるコストが異なるからです。

コストが安く済むのはパブリックなインターネットを利用するインターネットVPNです。一方IP-VPNは費用が割高になるものの、閉じたネットワーク内で通信を行うためにインターネットVPNと比較して信頼性、安定性により優れているといわれています。コスト重視ならインターネットVPN、通信の信頼性・安定性を重視するならIP-VPNがよいかもしれません。

VPN環境の構築にかかる予算は初期費用と月額費用に分かれます。初期費用は必要な機械などの導入費用で、数万円程度が目安です。月々の利用料金は数千円~1万数千円程度が目安となります。

VPNは得られるものが多い!会社のために検討しよう

複数の拠点を持つ企業や在宅勤務者を抱える企業にとって、VPNの導入はメリットが多いものです。日々の業務連絡やデータのやり取りなどにおいて重視されるべきはセキュリティです。安全な通信手段であるVPNを採用することで情報漏洩や盗聴などのセキュリティ事故が起こる確率はかなり軽減できます。社内ネットワークをセキュリティ事故から守るためにも安全性の高い拠点間通信が求められているのです。

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