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column_2382025.08.29

オンプレミスのPBXとクラウドPBXの違いは?それぞれのメリット・デメリットを解説

著者:情シスマン
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電話は今もなおビジネスの重要なコミュニケーションツールです。だからこそ、電話システムは慎重に選ばなければ会社の業務効率やコストに大きく影響します。なかでもPBXは、大量の電話を繋ぎ、保留や転送など様々な機能が搭載されている交換機として多くの企業で利用されています。

しかし、PBXと調べると「オンプレミス」と「クラウド」があり、何が違うのか分からない方もいるでしょう。

本記事では、オンプレミスのPBXとクラウドPBXの違いについて解説します。導入するにあたって知っておきたいPBXの基本知識も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

PBXとは?今さら聞けない基礎知識と導入のメリット・デメリット

PBXとは「Private Branch Exchange(プライベート・ブランチ・エクスチェンジ)」の略で、「電話交換機」または「構内交換機」と訳されます。簡単にいえば会社内の電話を管理するシステムで、代表番号にかかってきた電話を適切な部署や担当者に振り分けたり、社内の電話機同士で内線通話を実現したりします。

社内に機器を置くタイプのPBXを「オンプレミスのPBX」、置かないタイプを「クラウドPBX」と呼んだりします。

  • オンプレミスのPBXとは
  • クラウドPBXとは
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オンプレミスのPBXとは

そもそもオンプレミス(on-premise)とは、主にサーバーなどの機器を担当者が管理できる施設構内に設置して運用することをいいます。

オンプレミスのPBXとは、その名の通り自社内に機器を設置するタイプのPBXです。PBXには電話回線を利用する従来型のPBXや、IPネットワークを利用するIP-PBXなどがありますが、交換機を社内に置くものはすべてオンプレミスのPBXに該当します。

オンプレミスのPBXのメリット・デメリット

オンプレミスは自社にPBXを設置するため、通話品質が安定しやすいのがメリットです。特に従来型の電話回線を利用するPBXはネットワークトラブルの影響を受けにくいため、インターネットが繋がらない際のライフラインにもなり得ます。

一方で、初期費用がそれなりにかかる点や、機器の保守が必要な点がデメリットと言えます。また、設定変更などの際には基本的に業者に依頼しなければならないのもネックでしょう。

クラウドPBXとは

クラウドPBXとは、クラウドサービスとして提供されるPBXです。事業者がデータセンターなどに設置するPBXをインターネット経由で利用するため、自社内に設置する必要がありません。ほかのクラウドサービス同様、サブスクリプション形式での提供が一般的です。

インターネット環境さえあれば場所を選ばず会社の電話番号で発着信が可能で、スマートフォンやPCにも対応していることがほとんどです。リモートワークが普及した現代のビジネスに適したシステムといえるでしょう。

クラウドPBXのメリット・デメリット

クラウドPBXは自社内に設置する必要がなく、初期費用や運用負荷を軽減できるのが大きなメリットです。

一方で、通話品質がインターネット回線の品質に左右される点、アナログFAXに対応できない点がデメリットです。また、初期費用は抑えられるものの、ランニングコストがかかり続けるのも懸念点と言えます。

【初心者必見】クラウドPBXとは?導入の注意点やメリット・デメリットを解説
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PBXはどう選ぶ?オンプレミスとクラウドの比較

オンプレミスのPBXとクラウドPBXのメリット・デメリットが理解出来たら、自社に適したのはどちらなのか検討しましょう。ここで、以下の項目で判断基準をまとめています。

  • 初期費用・ランニングコスト
  • 運用負荷
  • 導入のスムーズさ
  • 通話品質
  • セキュリティ

初期費用・ランニングコスト

オンプレミスのPBXは初期費用がそれなりにかかりますが、クラウドPBXは初期費用が低く抑えられます。一方でクラウドPBXはランニングコストがかかり続けるため、(契約にもよりますが)一般的には2〜3年程度でオンプレミスのPBXの初期費用を上回ると言われています。

初期費用を抑えたい場合はクラウドPBX、長期的(5〜6年)に見てコストを抑えたい場合はオンプレミスのPBXを選ぶと良いでしょう。

運用負荷

オンプレミスのPBXは、社内に機器を置くことになります。一般的なサーバーなどと同じく、物理的に機器を抱えることは大きな運用負荷につながります。

多少ランニングコストが嵩んだとしても運用負荷を下げたい場合はクラウドPBXを選びましょう。

導入のスムーズさ

導入のスムーズさは、クラウドPBXの方が優れています。インターネット環境さえあれば申し込みから数日程度で利用開始できるサービスもあり、複雑な工事も必要ありません。

サービスにもよりますが、電話番号の発番も早いことが多いため、急遽拠点を新設する際などに便利です。

通話品質

通話品質に関しては、一般的にオンプレミスの方が安定しています。特に電話回線を利用する従来型のPBXは、インターネット環境に左右されないためより安定しやすいです。

一方クラウドPBXは、インターネット環境に大きく依存するため、通信が混雑する場所や時間帯では、音声の乱れや遅延が生じる可能性があります。

クラウドPBXを導入する場合は、品質の高いインターネット回線を併せて導入するか、物理的に回線を分けることをおすすめします。

セキュリティ

オンプレミスのなかでも従来型のPBXは電話回線を利用するため、インターネットを悪用したサイバー攻撃を受ける可能性は低いです。

IP-PBXやクラウドPBXは、インターネットを経由したり、利用する際にはファイアウォールのいくつかのポートを開ける必要があったりするため、セキュリティリスクは比較的高くなります。

一方でクラウドPBXは事業者側のセキュリティ環境に相乗りできるという利点もあるため、一概にどちらが優れているとは言えないかもしれません。

結局、オンプレミスのPBXとクラウドPBXはどちらがおすすめ?

オンプレミスのPBXとクラウドPBX、どちらを選択するかは自社のニーズや環境によります。

オンプレミスのPBXがおすすめの企業

オンプレミスのPBXは、多少初期費用がかかっても、長期的(5〜6年)に見てコストを抑えたい企業におすすめです。ただし、機器の運用は必要になるため注意しましょう。

クラウドPBXがおすすめの企業

クラウドPBXは、とにかく初期費用を抑えてスムーズに電話システムを導入したい企業におすすめです。ただし、ランニングコストがかかる点や高品質なインターネット回線が必要な点は注意しましょう。

まとめ

オンプレミスのPBXとクラウドPBXの最も大きな違いは、社内にPBXを設置するかどうかです。それによって、初期費用やランニングコスト、通話品質などの面に違いが出てきます。

導入する際は、予算や自社のインターネット環境など、さまざまな要素を考慮して総合的な判断が必要です。自社の状況や優先事項に合わせて最適なPBXを選びましょう。

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