【初心者向け】ビジネスフォンの主装置とPBXの違いは?それぞれの特徴や選び方をわかりやすく解説

オフィスの電話システムを検討するとき、「ビジネスフォンの主装置」や「PBX」という言葉を良く目にしませんか?両者の違いがわからず、どちらを選べば良いのか迷っている方も多いのではないでしょうか。
特に会社の規模拡大や移転を機に新しい電話システムの導入を考えている場合、適切な選択をしなければコスト増加や機能不足に悩まされる可能性があります。
そこで今回は「ビジネスフォンの主装置とPBXの基本的な違い」を紹介します。両者の具体的な違いはもちろん、ビジネスフォンの主装置とPBXの選び方についても解説しているので、ぜひ参考にしてください。
ビジネスフォンの主装置とPBXの違いとは
ビジネスフォンの主装置とPBXは、どちらも社内の電話環境を管理するシステムです。導入することで、1つの電話番号を複数の電話機で使用できるようになります。
しかし、主装置とPBXは仕組みやメリットが異なります。まずはどのような特徴と違いがあるのか、以下にわけて詳しく見ていきましょう。
- ビジネスフォンの主装置の特徴
- PBXの特徴
- ビジネスフォンの主装置とPBXの違い
ビジネスフォンの主装置の特徴
ビジネスフォンの主装置は、オフィスで使われる電話機器です。外線を同じ電話番号で同時に受けられたり、内線電話や転送も可能です。さらには、主装置に接続すると以下の機能も制御可能になります。
- 複合機
- 保留機能
- 通話録音機能
- ドアホン・モニター機能
- コードレス電話機
主装置にユニットを装着するだけで機能を増やせるので、カスタマイズ性が高く、事業規模に合った状態で使用できるメリットがあります。
ただし、接続できる台数が数台~数十台と少なめな点には注意が必要です。数十万円程度で導入可能と比較的安価な費用で済む点から見ても、大規模な企業よりも中小規模の企業に最適な電話システムといえます。
クラスによる違い
ビジネスフォンの主装置には、クラスがあります。一般的に以下のような違いがあるので、自社に合ったものを選ぶと良いでしょう。
種類(クラス) | 接続台数 | チャンネル数 | 回線数 | 増設の可否 |
---|---|---|---|---|
Sクラス | 10台 | 4チャンネル | アナログ回線:4回線 | ✕ |
Mクラス | 30台 | 12チャンネル | アナログ回線:12回線 | ✕ |
Lクラス | 80台 | 24チャンネル | アナログ回線:24回線 | ◯ |
基本的に主装置のクラスが大きいほど、多くのユニットを装着できます。Lクラスでは主装置の追加も可能なので、電話が80台を超える場合の対応策になります。
ただし、主装置の価格もクラスに応じて高くなります。予算と比較検討しながら最適なクラスを選びましょう。
PBXの特徴
PBXとは「Private Branch Exchange(プライベート・ブランチ・エクスチェンジ)」の略で、「電話交換機」または「構内交換機」と訳されます。その名の通り、外線と内線、内線同士の接続をするハードウェアのことです。以下のような機能があります。
- 内線同士を接続
- 発着信制御
- 転送
- ダイヤルイン
- 代表番号着信
- パーク保留
- パソコンとの接続
- スマートフォンを内線端末として利用
ビジネスフォンの主装置と異なり、数千台以上もの電話機を制御できるため、大規模オフィスや複数拠点を持つ企業に適した電話システムです。複雑な電話応対や転送ルールの設定、詳細な通話分析など高度な機能を備えている点も魅力です。
ビジネスフォンの主装置より導入コストは高めですが、大規模運用では管理効率とコストパフォーマンスに優れている仕組みといえるでしょう。サービスによっては拡張性も高く、クラウド型のものもあります。
PBXの種類
PBXには、大きく分けると「従来型のPBX」「IP-PBX」「クラウドPBX」の3つがあります。
従来型のPBXは、アナログ回線やISDN回線などの一般的な電話回線を使用するタイプで、専用の大型機器を社内に設置します。
IP-PBXは、IPネットワークを利用して音声データをやり取りします。
クラウドPBXは、クラウドサービスとして提供されるPBXです。インターネット経由でサービス提供者が用意するシPBXにアクセスします。
ビジネスフォン主装置とPBXの違い
ビジネスフォンの主装置とPBXの違いは主に規模と機能性にあります。
ビジネスフォン主装置 | PBX | |
---|---|---|
仕組み | ユニットと呼ばれるデータを保管する基盤を設置 | 自社内に独自の通話網を作る |
基本機能 |
|
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種類 |
|
|
適した環境 | 中小規模のオフィス | 大規模なオフィス |
接続可能台数 | 数台~数十台 | 数千台以上 |
両者の違いは、やはり接続可能台数です。100台以上の電話を使う規模のオフィスなら、PBXの方が適しています。一方、そこまで規模が大きくなく、拠点もないようであればビジネスフォンの主装置がおすすめです。コストを抑えながら運用できます。
企業の規模や事業内容によっても大きく変わるので、両者の違いを知ったうえで、最適な方を選ぶと良いでしょう。
PBXについて詳しく知りたい方は、以下の記事を御覧ください。

ビジネスフォンの主装置とPBXを選ぶ4つのポイント
ビジネスフォンの主装置とPBXのどちらを使うかで迷った際は、以下のポイントを意識してみましょう。
- 接続する電話の台数
- 一度に通話できる外線の数
- 必要な機能を搭載しているか
- 導入・運用にかかるコスト
接続する電話の台数
電話システム選びで必ず意識したいのが、接続する電話の数です。前述したように、主装置とPBXでは以下のように差があります。
- ビジネスフォン主装置:数台~数十台
- PBX:数千台以上
ビジネスフォンの主装置は、最上位のLクラスでも80台までしか接続できません。それ以上の台数となると、PBXが選択肢に入ってくるでしょう。一概にはいえませんが、小規模~中規模オフィスならビジネスフォンの主装置でも十分な可能性があります。
一方で、100台を超える電話が必要な場合や、将来的な拡大が見込まれる場合はPBXが適しています。将来の成長を見据えて、余裕を持った選択をしましょう。
一度に通話できる外線の数
どれだけの外線通話ができるかも選ぶ際に重要なポイントの1つです。業務効率に直結するため、必ずチェックしておきましょう。
例えばビジネスフォン主装置の場合、通常4~24チャンネルまでの外線に対応しており、一般的な業務連絡程度であれば十分です。
しかし、コールセンターなど多数の外線通話が必要な場合はより多くのチャンネル数が求められるため、数十~数百のチャンネルに対応できるPBXの方が適しています。
外線数が足りないと、顧客からの電話に出られないという事態にもなりかねません。繁忙期の通話量を考慮し、余裕を持った回線数を確保することが重要です。なお、電話業務における最適なチャンネルの数は、スタッフの数の3分の1といわれています。
必要な機能を搭載しているか
電話システムに求める機能によっても、選択肢が変わります。どのような使い方をしたいのかをあらかじめ決めたうえで、選ぶようにしましょう。
例えば、ビジネスフォンの主装置は保留・転送・短縮ダイヤルなどの基本機能を備えており、一般的なオフィス利用には十分です。一方のPBXはより高度な機能を備えており、自動音声応答や通話録音・詳細な通話履歴分析までできます。特に複雑な電話対応フローや複数拠点の統合管理が必要な場合はPBXが適しています。
主装置とPBXを選ぶ際は、まず必要な機能をリストアップしておき、システムに搭載されているかを確認すると良いでしょう。
導入・運用にかかる費用
ビジネスフォンの主装置やPBXのような電話システムの導入には、費用面も重要です。初期費用とランニングコストの両方を考慮する必要があります。
ビジネスフォン主装置は初期費用が比較的安価で、数十万円から導入が可能です。操作が簡単なため、専門スタッフも不要で運用費も抑えられるでしょう。中古品やリース、レンタルを使えば、さらに費用を抑えることも可能です。
PBXは選択肢によって費用のかかり方はさまざまで、従来型のPBXやIP-PBXであれば初期費用が高めになり、クラウドPBXであればランニングコストが高くなりがちです。
電話システムは会社の重要なインフラです。ビジネスフォン主装置とPBX、それぞれの特徴と違いを十分理解したうえで、自社に最適なシステムを選びましょう。
その際、現在の規模だけでなく将来的な成長も考慮した選択が重要です。システムの導入後もメンテナンスや更新が必要になるため、サポート体制も確認しておきましょう。
両者の違いを良く理解し、自社に適した方を選んでください。