クラウドサービスの利用が拡大し、インターネットアクセスのトラフィックは大幅に増加しました。その影響から会社で利用するインターネット回線の接続が不安定になり、接続に不満を感じることも多いのではないでしょうか。本資料では、安定するインターネット回線の選び方について解説しています。
2022.12.22
情シス担当は漏れなく知っているであろうIPアドレス。今回は2種類あるIPアドレスについて把握できていない情シスになりたての方向けにそれぞれの違いについて解説していきたいと思います。
IPアドレスとは、Internet Protocol Adressの略です。
インターネット通信における約束事(プロトコル)であるIPが定める、コンピュータ(パソコンやサーバなどといった通信機器)に割り当てられる識別番号のことです。
荷物を発送する時の住所みたいなものを想像していただくとわかりやすいかと思います。通信を行う際のアクセス元(発送元住所)とアクセス先(発送先住所)を特定する役割を担います。
IPアドレスにはいくつか種類があります。代表的なものが、IPv4・IPv6、グローバルIPアドレス・プライベートIPアドレスです。
IPアドレスはIPv4と呼ばれるプロトコルが一般的に普及しており、全部で約43億通り生成されています。
近年の爆発的なIT化により、インターネットに接続するデバイスが圧倒的に増え、IPアドレスの枯渇が懸念されることになり、IPv6が誕生しました。
v4・v6というのはプロトコルのバージョンのことです。
では、グローバルIPアドレス・プライベートIPアドレスはどういう種類のIPアドレスになるのでしょうか?
次の章からそれぞれを解説していきたいと思います。
インターネットに直接接続するコンピュータに割り当てられるIPアドレスをグローバルIPアドレス(パブリックIPアドレス)と呼びます。
またグローバルIPアドレスはインターネットの世界の中で固有である必要がある為、同じアドレスが違うユーザに割当てられないよう管理されています。
インターネットに直接接続しないコンピュータに割り当てられるIPアドレスはプライベートIPアドレス(ローカルIPアドレス)と呼びます。
社内ネットワークなど企業内部で利用されるネットワークで利用されるPCなどのデバイスは、それぞれに付与されるプライベートIPアドレスを用いて、相互に通信を行います。
社内ネットワーク内では、個人情報や企業機密のやり取りがあり、インターネット上には公開することは厳禁です。社内ネットワークにてプライベートIPアドレスが付与されているPCがインターネットに接続する際には、IP変換ルータで変換されたグローバルIPアドレスを用いてインターネット上の通信を行います。
グローバルIPアドレスとプライベートIPアドレスでは、割り当てられる仕組みが異なります。
グローバルIPアドレスは、ICANN(別名IANA)と呼ばれる国際的な機関が管理しており、
国やプロバイダによってあらかじめ使用できる範囲が決められています。
その下部組織として日本ではJPNIC(一般社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター)が管理しており、その配下に各インターネットプロバイダ事業者が位置しています。
一般ユーザや企業は、プロバイダからIPアドレスの割り当てを受けることで、使用が可能となります。
プライベートIPアドレスの場合は、ルータなどにあるDHCPサーバ機能などにより自動で付与されるパターンと、手動でIPアドレスを設定するパターンの2つの割り当て方があります。
企業などで、各機器のIPアドレスをしっかりと管理したい場合は、手動でIPアドレスを設定する場合もあります。
インターネットに接続して通信をしたい場合、「グローバルIPアドレス」が必要です。
いわゆるインターネットにおける住所となります。
一般的に、インターネットの窓口になっており、住所が付与されるのはルータです。
そこから先にスマホやPCが接続されており、それぞれにプライベートIPアドレスが付与されます。
インターネットを通じて情報のやり取りをする宛先になるのがグローバルIPアドレス。その窓口(ルータ)に届いた情報を指定の届け先に受け渡すための宛先がプライベートIPアドレスです。
プロバイダから割り当てられるIPアドレスが1つであっても、ルータから先に接続されている複数のデバイスがインターネットに接続できるのは、プライベートIPアドレスのおかげです。
IPアドレスは簡単に調べることができます。
グローバルIPアドレスの場合、IPアドレスを調べるWebサイトを使用することで確認ができます。
一般的に利用されているサイトはこちらです。
プライベートIPアドレスの場合、WindowsとMacでは確認方法が異なります。
Windowsの場合、「タスクマネージャー」を起動し、タブの中からパフォーマンスを選択、Wi-Fi、もしくはイーサネットの項目を見るとIPアドレスが表示されます。
Macの場合、アップルメニューの「システム環境設定」→「ネットワーク」の順に開き、「Ethernet」もしくは「Wi-Fi(TCP/IP)」を選択します。
今回はグローバルIPアドレスとプライベートIPアドレスの違いについて解説しました。
インターネットや社内ネットワークを扱っていくにあたって基本の「き」になる用語なので、これから情シスについて学んでいきたいという方はしっかりと理解しておきましょう。
クラウドサービスと相性が良い社内インターネット回線の選び方
クラウドサービスの利用が拡大し、インターネットアクセスのトラフィックは大幅に増加しました。その影響から会社で利用するインターネット回線の接続が不安定になり、接続に不満を感じることも多いのではないでしょうか。本資料では、安定するインターネット回線の選び方について解説しています。