【2026年6月】注目のインシデントニュース|不正アクセス5選

サイバーセキュリティラボでは、サイバーセキュリティに関する事件や事故のニュースを日々取り上げています。2026年6月もさまざまな種類のインシデントが発生しました。今月は不正アクセスのインシデント事例を5つピックアップしてまとめています。
※ 本記事の内容は各社・各団体の発表当時の情報です。
※ 本記事はサイバーセキュリティに関する啓発や考察を目的としています。特定の企業・団体を批判する意図は一切ありません。
国立大学法人和歌山大学
- Webサイト上の「バーチャルツアー」が不正アクセスを受け、外部サイトへの不正転送の踏み台として利用された
- 原因は使用していたツールの脆弱性の悪用だが、個人情報や機密情報の漏えいは確認されていない
- 今後はWebサイトの総点検やセキュリティ対策を強化する方針
国立大学法人和歌山大学は2026年6月17日、同学のWebサイト上の「バーチャルツアー」が踏み台にされ、無関係な外部サイトへ不正に転送される状態となっていたことを公表しました。同年6月12日に「バーチャルツアー」で使用していたツールの脆弱性が悪用され、サイト内の一部ページが第三者による外部サイトへの不正転送の踏み台として利用されていたことが判明したものです。当該ページはパノラマ撮影した画像で学内を散策できるものであり、公表時点において個人情報や機密情報の漏えいはないとしています。同学は当該ページをすでに閉鎖しており、今後はWebサイトの総点検等の対応を行い、情報管理およびセキュリティ対策の一層の強化に努める方針を示しています。


KDDI株式会社
- ISP事業者向けメールシステムが不正アクセスを受け、最大1,422万件のメールアドレスとパスワードが漏えいした可能性
- 原因は当該システムで利用していた第三者製ソフトウェアの脆弱性の悪用
- 個人情報保護委員会等へ報告済み
- 顧客へ速やかなパスワード変更の周知を行う方針
KDDI株式会社は2026年6月23日、ISP事業者向けに提供するメールシステムが第三者からの不正アクセスを受け、最大1,422万件の顧客情報が漏えいした可能性があると公表しました。同年6月17日に不正アクセスを確認し、システムで利用していた第三者製ソフトウェアの脆弱性が悪用されたことが原因としています。漏えいした可能性があるのは、対象のメールサービス(J:COM NET、@niftyメール、BIGLOBEメールなど6事業者)にひもづくメールアドレスおよびパスワードです。同社は発覚当日にシステムの改修を完了し、個人情報保護委員会等への報告を実施しました。今後は対象のISP事業者と連携し、顧客へのパスワード変更の周知や対策を進める方針です。

アソビュー株式会社
- 取引先へ提供する予約管理システム「satsuki」が不正アクセスを受け、27,163件の個人情報が漏えい
- 情報漏えいしたのは氏名、住所、電話番号等の一部顧客情報であり、パスワードやクレジットカード情報は含まれていない
- 原因特定と短期的な防御措置は完了
- 対象顧客への個別連絡や第三者機関と連携した追加対策を進める方針
アソビュー株式会社は2026年5月28日、取引先へ提供する予約管理システム「satsuki」へのサイバー攻撃により、顧客の個人情報が外部に漏えいしたことを公表しました。同年5月20日にシステムへの不審なアクセスを検知して調査した結果、不正アクセスが判明したものです。漏えいしたのは同システムを経由した一部顧客27,163人分の氏名、生年月日、電話番号、住所、予約情報等で、パスワードやクレジットカード情報は含まれていないとしています。同社は原因および影響範囲の特定や短期的な防御措置をすでに完了しており、個人情報保護委員会への報告と警察への相談を実施しました。今後は対象顧客へ個別に連絡を行うとともに、第三者機関と連携して客観的な調査と追加対策を進める方針です。

サッポロホールディングス株式会社
- 海外グループ会社2社のシステムに対する不正アクセスが発生
- システムや機器を遮断しており、公表時点で国内事業への影響や2社間の因果関係は確認されていない
- 原因や影響範囲を調査中で、影響が確認された場合は速やかに報告する方針
サッポロホールディングス株式会社は2026年6月24日、海外グループ会社である POKKA PTE.LTD. および SLEEMAN BREWERIES LTD. の2社において、システムへの不正アクセスが発生したことを公表しました。サイバー攻撃の恐れがある不正な通信ログを検知し、初動調査を実施した結果判明したもので、それぞれ同年6月14日と6月17日に確認されています。同社は安全確保のため、対象会社で関係するシステムや機器を遮断しました。公表時点で国内事業への影響や、2社間における不正アクセスの因果関係は確認されていないとしています。同社は現在、外部専門家の協力のもと原因や影響範囲の調査を進めており、影響が確認された場合は速やかに報告する方針を示しています。

エン株式会社
- 転職情報サービス「ミドルの転職」がリスト型攻撃を受け、2,503件の不正ログインが発生した
- パスワードはハッシュ化管理されており、情報漏えいや履歴書等の改ざんは確認されていない
- 全ユーザーのパスワードをリセットし、関係機関への報告や専用窓口の設置などの対応を進めている
エン株式会社は2026年6月5日、運営する転職情報サービス「ミドルの転職」に対してリスト型攻撃による不正ログインが発生し、一部の会員情報ページにアクセスされたと公表しました。同年5月26日から6月2日にかけて攻撃が行われ、合計2,503件の不正ログインが確認されています。公表時点において、パスワードはハッシュ化管理されているため同社からの情報漏えいは確認されておらず、履歴書等の改ざんもないとしています。同社は直ちに不正な送信元IPをブロックするとともに、全ユーザーのパスワードをリセットする措置を講じました。今後は警察等の関係機関への報告を実施し、さらなるセキュリティ強化に努める方針を示しています。


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