2026.07.28
AIで標的を自動選別する新型マルウェア「Dolphin X」が登場
Varonis Threat Labs の研究者は米国時間の2026年7月23日、AIプロファイリング機能を備えた新たなリモートアクセス型トロイの木馬「Dolphin X」について報じました。このマルウェアは、感染させたユーザーを自動的に評価・ランク付けし、サイバー犯罪者が優先して狙うべき「価値の高い標的」を特定する支援を行うものとされています。
手口としては、まず感染したコンピューターからアプリの使用状況や閲覧したドメイン、インストールされているソフトウェアなどの情報を収集するというものです。その後、攻撃者側の管理パネルに搭載されたAIプロファイラーがこれらのデータを分析して各被害者にリスクスコアを割り当て、優先順位を付けた日次サマリーを提供することで、効率的な攻撃を可能にしているとのことです。
こうした脅威の背景にあるのが、サイバー犯罪におけるAI活用による攻撃の自動化と効率化です。従来、大量の盗難データから価値ある情報を見つけ出すには多大な労力を要しましたが、AIが選別を代行することで、企業の重要ネットワークや暗号資産へのアクセス権がより迅速に奪われる危険性が高まっていることが根本的な問題となっています。
New Dolphin X malware uses AI to rank high-value targets|Bleeping Computer
www.bleepingcomputer.com

企業向けのアドバイス
- ブラウザーに保存された認証情報はこの種のマルウェアが最優先で狙う対象のため、ブラウザーへのパスワードの保存を控えてください。
- 認証情報が漏れても多要素認証があれば悪用のハードルが上がるため、業務システムへの多要素認証の導入を進めてください。
- 感染の入口は脆弱性より利用者をだます手口が主流のため、不審なメールやファイル、提供元不明のソフトを開かないよう周知してください。
掲載されているアドバイスはあくまで参考情報です。サイトのご利用にあたってをご覧のうえ、ご活用ください。
執筆者

サイバーセキュリティラボ 編集部
サイバーセキュリティラボとは、中堅・中小企業がセキュリティの課題を理解し適切な対応をとれるよう支援するため、USEN&U-NEXT GROUPのUSEN ICT Solutionsに設立された情報発信の組織です。サイバーセキュリティラボ 編集部には、セキュリティエンジニアやネットワークエンジニア、セキュリティサービスを販売するセールスなど、さまざまなメンバーが在籍しています。
