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2025.10.23

【2025年9月】注目のインシデントニュース|不正アクセス事例5選

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サイバーセキュリティラボでは、サイバーセキュリティに関する事件や事故のニュースを日々取り上げています。2025年9月も様々な種類のインシデントが発生しました。今月は不正アクセスのインシデント事例を5つピックアップしてまとめています。

※本記事の内容は各社・各団体の発表当時の情報です。

ハウステンボス株式会社

  • 長崎県のテーマパーク「ハウステンボス」が、2025年8月29日に不正アクセスを受けたことを確認。
  • 不正アクセスにより、アトラクション待ち時間表示や一部レストランのレシート発行など、一部サービスが利用停止。
  • 個人情報保護委員会と警察に報告し、外部専門機関と連携して調査を進めている。

長崎県のテーマパーク「ハウステンボス」は、2025年8月29日に不正アクセスを受けたことを確認し、一部サービスが利用できなくなっていると発表しました。続報として2025年8月31日に調査進捗が公表され、同日19:00時点でも、ハウステンボスアプリ上のアトラクション待ち時間表示や一部レストランでのレシート発行が利用できない状況が続いていると報告しています。同社は、個人情報保護委員会と警察へ報告し、外部専門機関と連携した調査を進めています。

長崎県のテーマパーク「ハウステンボス」が不正アクセス被害を発表、一部サービスが利用停止に
長崎県のテーマパーク「ハウステンボス」は、2025年8月29日に不正アクセスを受けたことを確認し、一部のサービスが利用できなくなっていると発表しました。2025年8月31日19時現在、個人情報保護委員会や警察、外部の専門機関と連携し、詳細な調査を進めています。
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出典:ハウステンボス株式会社「不正アクセス事案の状況と調査の進捗について」
www.huistenbosch.co.jp
出典:ハウステンボス株式会社「不正アクセス事案の状況と調査の進捗について」

アクリーティブ株式会社

  • 2025年8月25日に不正アクセスによるシステム障害が発生し、セキュリティ業者からの連絡により発覚。 
  • 不正アクセスの原因は、ファイアウォールの更新作業を委託したシステムベンダーによる設定ミスだった可能性。 
  • 同年8月29日時点では、サーバー内の情報が流出した事実は確認されていない。

アクリーティブ株式会社は、2025年8月25日に発生したシステム障害について、同年8月29日に続報を公表しました。セキュリティ業者からの連絡により不正アクセスが発覚したため調査を実施したところ、委託ベンダーによるファイアウォールの更新作業時の設定ミスが原因とみられています。不正アクセスを受けたサーバーは直ちにネットワークから遮断され、発表のあった同年8月29日時点においても、専門家の助言のもとで調査・復旧対応が進められています。なお、同年8月29日時点では、サーバー内の情報が外部に流出した事実は確認されていません。同社は、追加で判明した事項や再発防止策についても速やかに報告するとしています。

アクリーティブ株式会社に不正アクセスによるシステム障害が発生、原因は委託ベンダーによるファイアウォールの設定ミスか
2025年8月29日、東京都千代田区に本社を置くアクリーティブ株式会社は、同年8月25日に発生したシステム障害に関する続報を発表しました。同社は今回の不正アクセスの原因について、ファイアウォールの更新作業を委託したシステムベンダーによる設定ミスだった可能性を報告しています。
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出典:アクリーティブ株式会社「当社ネットワークへの不正アクセスによるシステム障害について(第二報)」
www.accretive.jp

スターバックスコーヒージャパン株式会社

  • スターバックスコーヒージャパン株式会社は2025年9月19日、従業員の個人情報の一部が漏えいしたことを公表。 
  • シフト作成ツール「Work Force Management(WFM)」を提供する Blue Yonder が外部からサイバー攻撃を受けたことが原因。 
  • 漏えい対象者は同年9月16日時点で従業員(正社員、アルバイト、退職者など)約31,500名で、顧客情報は含まれていない。

スターバックスコーヒージャパン株式会社は2025年9月19日、導入しているシフト作成ツール「Work Force Management(WFM)」の提供元である Blue Yonder がサイバー攻撃を受けたことにより、同社従業員の個人情報の一部が流出した可能性を公表しました。漏えいの対象者は、同社およびライセンシーの従業員(正社員、アルバイト、退職者を含む)の約31,500名(同年9月16日時点)であり、顧客情報は含まれていません。漏えいした情報には従業員IDや漢字氏名等が含まれますが、住所や銀行口座情報、マイナンバー等の情報は含まれていません。同社は対象者に謝罪するとともに、Blue Yonder と連携して全容究明と再発防止に取り組むとしています。

スターバックスコーヒージャパン株式会社、不正アクセスにより従業員約31,500人の個人情報が漏えいか
スターバックスコーヒージャパン株式会社は2025年9月19日、同社従業員の個人情報の一部が漏えいしたことを公表しました。原因は、同社が導入しているシフト作成ツール「Work Force Management(WFM)」を提供する Blue Yonder が外部からのサイバー攻撃を受けたことによるもので、 Blue Yonder が利用しているデータ転送システムから同社の個人情報が流出したと見られています。
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出典:スターバックスコーヒージャパン株式会社「Blue Yonder社の提供サービスへの不正アクセスによる弊社従業員の個人情報漏洩について」
www.starbucks.co.jp
出典:スターバックスコーヒージャパン株式会社「Blue Yonder社の提供サービスへの不正アクセスによる弊社従業員の個人情報漏洩について」

東京外国語大学

  • 東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所のWebサイトが改ざん、オンラインカジノサイトへ誘導される被害。 
  • 原因はCMSの脆弱性を悪用した不正アクセス(改ざん期間は2025年6月5日から同年8月8日)。 
  • 被害は研究所独自サーバーに限定、学生・教職員などの個人情報漏えいは無し。

東京外国語大学 アジア・アフリカ言語文化研究所は、運営するWebサイトが改ざんされ、アクセスしたユーザーがオンラインカジノサイトへ誘導される状態になっていたことを2025年9月19日に公表しました。原因はCMS(Contents Management System)の脆弱性を悪用した不正アクセスだと判明しており、改ざん期間は2025年6月5日から同年8月8日までの約2ヶ月間とみられています。影響範囲は研究所が独自管理するWebサイトに限定されており、攻撃を受けたサーバーには公開情報のみが保存されていたため、学生や教職員などの個人情報は含まれていないとしています。同研究所は、コンテンツ全体の脆弱性対応と改ざんされたファイルの全削除で安全が確認され次第、Webサイトの公開を再開する方針を示しています。

東京外国語大学のWebサイトが改ざん被害、オンラインカジノサイトへ誘導か
東京外国語大学 アジア・アフリカ言語文化研究所は、運営するWebサイトが改ざんされ、不適切なWebページが表示されていたことを2025年9月19日に公表しました。研究業績の公開用に独自に管理していたWebサーバー上の一部のサイトで発生し、アクセスするとオンラインカジノサイトへ誘導される状態となっていたとのことです。
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出典:東京外国語大学「本学ウェブサイトの改ざんに関するお詫び」
www.tufs.ac.jp
出典:東京外国語大学「本学ウェブサイトの改ざんに関するお詫び」

滋賀県近江八幡市

  • 滋賀県近江八幡市の公式Xアカウント「@omigyu_hachiman」が、第三者からの不正アクセスを受け乗っ取られた。 
  • 不正アクセスは2025年9月19日頃に発生、同年9月24日の公表時点で個人情報流出などの二次被害は未確認。 
  • 同市は X Corp. Japan にアカウント乗っ取りを報告し解決を依頼、不審な連絡(DMなど)への注意を呼びかけた。

滋賀県近江八幡市は、同市の総合政策部 魅力発信課が運用する公式Xアカウント「@omigyu_hachiman」が、第三者からの不正アクセスを受け乗っ取られていたことを、2025年9月24日に公表しました。この不正アクセスは同年9月19日頃に発生したもので、9月24日の公表時点において個人情報流出などの二次被害は確認されていません。同市は、X Corp. Japan に対してアカウントが乗っ取られた旨を報告し、解決を依頼中であるとしています。また、公式Xアカウントを装った連絡や、外部サイトに誘導するURLが付いたダイレクトメッセージなどが届いた場合には、開かないよう注意を呼びかけています。

滋賀県近江八幡市の公式Xアカウントが不正アクセス被害、第三者に乗っ取られた可能性
滋賀県近江八幡市は、同市の総合政策部魅力発信課が運用する公式Xアカウント「@omigyu_hachiman」が、第三者からの不正アクセスを受け、乗っ取られていたことを2025年9月24日に公表しました。
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出典:滋賀県近江八幡市「本市魅力発信課の公式X(旧ツイッター)アカウントへの不正アクセスのご報告」
www.city.omihachiman.lg.jp
出典:滋賀県近江八幡市「本市魅力発信課の公式X(旧ツイッター)アカウントへの不正アクセスのご報告」

執筆者

髙橋 拓実

髙橋 拓実

セキュリティ商材のプリセールス、社内システムエンジニアとしてのセキュリティ対策主幹業務を経て、ペネトレーションテスターや脆弱性診断士として従事。現在は、情報セキュリティスペシャリストとして、ITサービスの企画立案、コンサルティング対応、診断業務を行う。ISMSの認証取得支援にも携わり、セキュリティ分野で幅広い業務を担当。GIAC GWAPT、CEH、CHFIなどの専門資格を保持し、セキュリティ分野における高い専門性を証明。また、会議や商談において英語での会議通訳などの対応も執り行う。

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